歯を失う8つの勘違い
日本に住んでると勝手に
刷り込まれる「当たり前」。
その当たり前を
取り除くだけで
あなたの
世界は大きく変わる!
「歯にまつわる8つの勘違い」
をお届けします!
実は勘違い!むし歯や歯周病は
当たり前
本当は…
むし歯や歯周病は稀な病気!
むし歯は誰にとっても身近なもの。子どものころからしょっちゅう歯医者さんで治療してきた、という人ばかりです。歯周病もまた、お年寄りの当たり前の病気として知られています。とにかく誰もがなる。まるで肩こりのように……。
でも実は、勘違い!
元ワシントン大学・歯周病学のロイ・ペイジ教授は、こう言っています。
「むし歯も歯周病も、
本来稀な疾患である」
そもそもむし歯や歯周病は、“細菌”に感染し、それによってできたプラーク(細菌のかたまり)を放置することで起きる病気。逆にいうと、細菌を毎日きちんと落としていれば、発症を防げるのです。
歯磨きするときの意識を「食べかすを落とす」から「細菌を落とす」へと変えることが、健康への最初の一歩です。
実は勘違い!歯周病は
お年寄りの病気
本当は…
10代でも半数が歯周病に!
歯周病ってどんな病気か知っていますか?とたずねたとき、最も多いのが「歯ぐきがブヨブヨになって、歯が抜ける」という答え。
そして次に多いのがこれです。
「お年寄りがなるやつでしょ?」
そう、歯周病は高齢者特有の病気だというイメージがとても強いのです。
でもそれは、勘違い!
厚生労働省の調査では、日本ではなんと10代でも約半数が歯肉炎や歯周病の初期段階にあることがわかっているのです。
「勘違い1」でお伝えしたように、歯周病は本来稀な病気だったはず。このことは防ぐ方法をまだほとんどの人が知らない、という日本の現状を示しています。
実は勘違い!日本人は
みんなキレイ好き
本当は…
外国人が「臭い」と言ってる!
家に帰ると手洗いうがいを欠かさず、毎日お風呂に入ることが習慣になっている日本人。世界中の人から「キレイ好きな国民」と思われています。電車でマスクをしている人が多いことから、「潔癖」と言われることも……。
外国人から清潔なイメージを持たれていることを、私たちはとても誇りに思っています。
でもそれはちょっと勘違い!
こんなアンケート結果があるのです。
「72%の外国人が、日本人の口臭にがっかり!」
(歯ぐきの健康を推進する団体「オーラルプロテクトコンソーシアム」調査より)
日本にやってきた外国人の多くが、電車や飲食店、デパートなどで「くさ~い口臭」を体験してしまっているのです!
キスやハグが文化の欧米人にとっては、信じられないこと。「エチケットとして、日本人は口臭を改善するべきだ」という厳しい声もあがっています。
ところで、そのにおいの一番の原因は……?
実は歯周病だと言われています。これは、「勘違い2」でご紹介した「老若男女が歯周病にかかっている」というデータからも明らかです。
口臭&歯周病の課題を、みんなで解決しておきたいですね!
実は勘違い!歯周病は
口だけの病気
本当は…
全身の病気に関わっている!
歯ぐきが赤く腫れて、出血する。ひどくなると歯がグラグラになり、最終的に抜けてしまう。歯周病はお口の健康を害するとてもやっかいな病気です。
でも「害があるのはお口だけ」と思ったらそれは勘違い!
歯周病は全身の病気と密接に関わっていることが、様々な研究で明らかになっているのです。なかには死に直結する「脳梗塞」や「脳出血」「心筋梗塞」など重大な病気も……。
歯周病の細菌が血管に入り込んで体じゅうをめぐり、あちこちで病気の引き金になります。
というと心配になってしまいますが、日ごろからお口の中の細菌をきちんと落とすことが、歯周病だけでなく全身の病気の予防になります!歯と命を守るケアを、これからしっかり身につけましょう。
実は勘違い!歯はもろく、
はかないもの
本当は…
歯は200年も生き残る!
おじいちゃんは歯がなかった。おばあちゃんは若いときから入れ歯だった。
身近な人のそんな様子を見てきたせいか、日本人の多くが「年をとったら歯はなくなるもの」と考えています。
そして「歯は割れたり穴が開いたり、もろいものだから仕方ない」と思っています。
でもそれは勘違い!
歯は本来「200年持つ」と言われるほど丈夫なもの。人間の寿命よりずっとずっと長いのです。(火葬しても天然の歯はそのまま残るそう!)
つまり、大切にケアしてさえいれば、穴が開くことも割れることもない。いつまでもあなたのお口の中にあって、おいしく食事をするために活躍してくれるのです。
実は勘違い!“8020”運動
の成果
本当は…
健康な8028を目指さなきゃ!
「8020運動」という言葉を聞いたことがありますか? 日本人がいつまでもおいしく食事ができるようにと1989年に始まった「80歳で20本の歯を保つ」ための運動です。
実際、達成者が50%を超えたという報告があり、十分な成果が出ていると考えられています。
でもそれは、残念ながら勘違い!
私たちの歯は、全部で28本(親知らずを除く)。そのうち、“8本も”失われているのです。もしそれが奥歯なら生野菜をザクザク噛むことはできませんし、前歯なら唐揚げをガブリとかみ切ることはできません。
さらにもう一つ! 実は8020達成者の歯を見てみると、グラグラしていたりむし歯だらけだったり。確かに歯はそこに存在するのですが、必ずしも「健康な状態」ではないようなのです。
いつまでもおいしく食事をするために。好きなものを何でも食べるために。本当に目指したいのは「健康な状態の8028」です!
実は勘違い!歯医者に通えば
大丈夫
本当は…
健康な歯は維持できない
「定期的に歯医者で歯石をとってもらっています!」「3か月ごとにクリーニングに通っています!」
最近では、すすんで歯科医院に通う人がずいぶん増えてきました。むし歯や歯周病になりたくない、という想いが強いのでしょう。歯科医院に通っていることで、安心感を得ているのです。
でもそれは、皮肉な勘違い……。
こんな調査結果があります。
定期的に 通っている |
定期的に 通っていない |
|
---|---|---|
53.3% | プラーク 残存率 |
53.3% |
32.4% | 歯周病 あり |
26.7% |
1.51箇所 | むし歯あり (ひとり平均) |
1.60箇所 |
年に3回以上歯科医院に通っている人と、まったく通っていない人。プラークの残り具合やむし歯や歯周病の割合を比較したところ、ほとんど変わらなかったのです!
このデータから見えてきたのは、次の結論です。
●年数回のクリーニングや歯石とりだけでは、健康な歯を維持することはできない
●患者さんが365日、自分の手で細菌を落とすことがもっとも大切
健康を守るためのポイントは、歯科医院に通うことではなく、“自分自身”にありそうです。
実は勘違い!むし歯がない
から大丈夫
本当は…
歯周病こそ要注意!
日本は歯磨き大国! 調査によれば、9割の人が毎日歯を磨いているそうです。「毎食後に磨く」という人も少なくありません。
こんなにも口腔ケアに熱心なのだから、むし歯や歯周病は昔よりずいぶん減ったのだろう。誰もがそう思っています。
でもそれは、勘違い!
確かにむし歯は減りましたが、歯周病の人はむしろ増えています。なぜなのでしょうか。理由は二つ。
① 自己流の歯磨きをしている
歯ブラシや歯磨き粉は自分の好みのアイテムで、磨き方も「きっとこれで汚れが落ちているだろう」という自己流。細菌が落としきれていない可能性があります。
② 歯ブラシしか使っていない
歯ブラシは歯の表面を磨くのには最適。でも歯周病の細菌がたまりやすい場所には届きません。
健康なお口を守るポイントは、むし歯や歯周病の原因となる細菌をきちんと落とせる道具を選ぶこと。そして、きちんと落とすための自分に合った方法を身に着けること。
せっかく毎日の歯磨きをするなら、もっと効率よく成果を出したいですね!